高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

竹久夢二

今日は朝からスゲー動いた。

午前中に根津にある竹久夢二美術館に。

そしてそこから渋谷に流れ、白根記念郷土史博物館にて、竹久夢二講演会を。

 

 

別冊太陽221 竹久夢二の世界 (別冊太陽 日本のこころ 221)

別冊太陽221 竹久夢二の世界 (別冊太陽 日本のこころ 221)

 

 

 

あら、竹久夢二、好きだったの?

 

 

 

…なんて皆さんが思うぐらい(奥さまにも訊かれた)、これまで1度として話題にしてもいないのだが、正直にいっちまえばよく知りません、はい。

 

ただ、彼に限らず、誰か特定の女性を、生涯を懸けてモチーフとして描き続ける、という行為そのものに非常に興味を覚える。

 

もちろん、竹久夢二はただひとりの女性だけを描いていたわけではない。しかし彼は誰を描くときもたぶん、誰か特定の女性を頭のなかに思い描いていたのではないか、と密かに思っている。

 

いわゆる芸術的「運命の女」というやつだ。

それが実在する女性であるか、架空の世界に棲む女性であるか、それはあまり関係ない。ただそんな女性に出逢えたかどうか、それが芸術家の生涯を決めると思っている。

 

 

竹久夢二画集: (世界の名画シリーズ)

竹久夢二画集: (世界の名画シリーズ)

 

 

 

それにしても竹久夢二美術館、展示の仕方が独特。絵の説明よりも描かれている着物の解説の方が多い。絵も、着物の柄によって分けられていたりした。鑑賞にきているかたもちょっと違う。何しろ着物率の高いこと。女性の来館者の半分は着物だったんじゃないかな。そして絵を鑑賞しながら、「あ、この絵の女性、着物の着方がステキ」なんてコメントが聞こえてきたりも。

 

実際、絵の他にも多くの着物が展示してあったりして、ちょっと不思議な空間を楽しめた。あ、珍しく併設の喫茶店でカレーまで食べてしまった。なんだか、ひとつのアトラクションとしてある種の魅力を持った場所であった。

 

 

http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/

 

 

はい、そしてそこから白根記念郷土史博物館に移動。表参道下車で渋谷方面に。華やかな街並みを歩きつつ、向かうは郷土史博物館。ちょっとシブめ。そして道、ぜんぜん分からない。さんざん迷子になった揚げ句、「もう諦めようかな」と思ったら着いた。まぁそういうもんだよね。

 

 

で、講義。想像よりも参加者が多くてびっくり。40人ぐらいはいたかな。ほとんどがご年配のかただったけど。

そしてその内容はというと、竹久夢二の生涯と作品の魅力、という大雑把といえば大雑把な内容。それでも、彼が絵だけではなく詩にも重きを置いていたこと等、多くのスライドとともにお話いただけた。歩き疲れてときどき意識が飛んだりしたけど、それなりに楽しめました。

渋谷という土地と、数年ではあるがそこに暮らしたこともあるという夢二。現在の場所と比較しながらの説明は面白かった。

 

 

竹久夢二《デザイン》 モダンガールの宝箱

竹久夢二《デザイン》 モダンガールの宝箱

 

 

あ、上は今日の講師を務めた石川桂子さん。この方、竹久夢二美術館に勤めていらっしゃる。じゃあ竹久夢二美術館で講演してくれれば良かったのに、とか思っても言ってはいけません。色々と事情ってもんがあるんです。たぶん。

 

 

なんだかまとまらない文章になっているが、彼の詩にメロディがつけられ、楽譜として出版される際、その表紙の絵を彼が描くこと等は、彼の表現がとても有機的に繋がりを持っていたことが分かり興味深かった。

 

 

とまぁ、そんなわけで、今日は1日を通して竹久夢二について学んだ1日だった。明日になってもまだ、少しは記憶していることを祈る。

 

それでは。