高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

キモノ

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20190618-00419460-fnn-int

 

最近の投稿からはずいぶんと話がぶっ飛んでしまうが、先日こんなニュースを観た。パリ、オペラ座にて美のコラボレーション。オペラ座の大階段に並んだ着物姿の女性たち。その女性たちを着付け師たちが華やかに演出していく。

 

 

和洋のコラボレーションは今に始まったことではないし、別に珍しいことでもない。ただ、残念ながら多くの場合、どちらの魅力も損なう結果に終わる確率が高い。

どちらかのバランスがどちらかに偏りすぎる、あるいは双方が互いに相手の領域に踏み込みすぎている、そんな感じか。相手の良さを理解して自分たちのワザでそれをさらに高めよう、との思いがないと、なかなか上手くいかないものだと、そう思っている。

 

 

しかし、こちらのニュースで観た映像は素晴らしかった。着物が、キチンと現地に馴染んでいた。

東京の着物教室が開催したイベント、とのこと。どんなところでどんなかたが企画しているのか…

 

ちょっと気になったんで検索してみた。

 

https://kimonobeautyjapan.jp/72622/パリオペラ座happy-kimono-project-情報/

 

ナントまぁ、本当にフツーの着物教室。

パリ、オペラ座HAPPY  KIMONO PROJECT 

参加希望者はフツーに募集しているし、そこでのポージングやウォーキングについての講座もフツーに有料で教えている。

 

ボランティアでやっているわけではないんで、参加費やら旅費やら滞在費やら、遠慮なく費用についても書かれている。このあたり、どこの教室とも変わらない。

 

しかし、

 

ある意味、スゴいなこれ。

 

習い事の発表会がそのまま規模を大きくして、しかもこれといった大物クリエイターが絡むこともなく、大物クリエイターが企画するよりずっと良いものを作っている。

 

ちょっと、なかなかないんじゃないかな、これ。

 

 

 

どうしてもね、イロモノ扱いされがちだとは思う。けっきょくお金のあるヒトしか参加できないし、そんな大枚叩いてまで参加する人間がいるという時点で、どこかヘンな宗教じみた思想を疑ったりもしてしまいがちだ。

 

しかし、純粋に表現している世界観はちょっとフツーの着物教室の域を遥かに超えている。

 

 

ときどき話題にするが、私の奥さまはピアノの先生としても活動しており、その生徒さんの発表会とかの写真を、私も何度か撮影させてもらっている。あの発表会がそのままニューヨークとかに移動したら…なんて考えると面白い。本場のブルーノートで現地のミュージシャンとセッションなんて、やってくれないかなぁ…。

 

 

何はともあれ、毎年のように奥さまが企画の準備とかで大変そうなのを見ているだけに、着物教室の巨大イベントは、素直にスゴいと思える。

 

着物にかんしては、むかしから興味はあるのだが、なかなか踏み込んだことのない世界だ。まぁ、このニュースだけでいきなり「私も着物教室に通ってみよう!」なんてことにはならないが、久々に和装のモデルさんぐらい、撮影したいかなぁ、なんてふうには思うぐらい、ちょっと感銘を受けたのであった。

 

 

きものが着たくなったなら (COMODOライフブック)

きものが着たくなったなら (COMODOライフブック)