高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

ドブロ

こちらのブログでも時どき話題にするのだが、去年の6月、私と奥さまのふたりで新婚旅行に出かけた。場所はアドリア海の真珠、クロアチア。初めて訪ねた国ではあったが、スバラシイ旅となった。

 

f:id:takatakakenn:20181027170454j:plain

クロアチア photo by takakita

 

とはいえクロアチアは遠い。そう何度も行くことのできる場所ではない。

 

 

そんなわけで先日の日曜日、私たちふたりは東京の京橋にある日本で唯一のクロアチア料理専門店、「ドブロ」に行こうと、そんな流れになった。

 

www.dobro.co.jp

 

 

実をいえば1年振りの再訪だ。昨年、クロアチアに赴く前に予行演習として食べに行ったのだ。今回は、クロアチア旅行1周年記念といったところか。

 

そもそも、「クロアチアってどこ?」というかたが大勢いらっしゃると思う。昨年はサッカーのワールドカップで盛り上がったので、なんとなくその国の名前はご存知かもしれないが、日本ではまだまだマイナーな国だ。いまだに私もよく訊かれる。

クロアチアってどこにあるの?」と。

 

そんな時、私はこう答えている。

 

アドリア海を挟んでイタリアと向かい合ってる国」と。

 

アドリア海がどこかはまたビミョーかもしれないが、イタリアが出てきた時点でおおよその場所の見当がつくと思う。

 

はい、そんなわけで、クロアチア料理もイタリアンとテイストは似ている。パスタもあるしピザもある。シーフードがバツグンに美味い。現地で食べた時は、マグロのステーキが最高だった。

 

そういや不思議だったのが、クロアチアといえば、ほぼ9割り方、名前の後ろに「○○ッチ」ってつくと思っていたのだが、現地でその手の名前に出くわすことは1度もなかった。あれ、「誰々の息子」とか、そんな意味合いがあるらしいのだが、もしかすると、普段はそういった名前では呼ばないし名乗らないとか、そんな暗黙の了解めいた何かがあるのかもしれない。

 

 

で、それはともかくとして、クロアチア料理だ。シーフードのほかにも、トリュフが美味い。現地で食べたとき、初めて「ホンモノ」を知ったのだと思う。衝撃的に美味かった。以来、トリュフと聞くと「あぁ、クロアチアのトリュフは美味かったなぁ」と、半ば条件反射的に思い出す。

 

さて、そんな良い思い出しかないクロアチアの記憶がある中での2度目の来店となる「ドブロ」、果たしてどうだろうか…?

 

夜19時前、その日もお仕事だった奥さまと合流すべく、京橋に。少し早めに着いた私は、相変わらず店までの道がよく分からないので、お店に電話して確認でもしておこうかな、と。

 

ケータイを取りだし、イザ。

 

「………」

 

コール3回でも出ない。忙しいのかも。

 

「………」

 

コール6回。まだ出ない。ヤバくないか、これ? 席、空いてるかな?

 

「…はい、こちらクロアチア料理専門店ドブロ」

 

あぁ、良かった。出た。

 

「あの、すいません、ちょっとお店の場所を…」

「本日は店内メンテナンスのためお休みとさせていただきます」

 

ん?

 

んん?

 

私の声を遮って、何かよく分からないことを喋り続ける機械的な声…。

 

 

なんだって? 

 

店内メンテナンスのためお休み…?

 

 

おいおい。

 

おいおいおいおいっ!

 

 

お店のホームページにも、そんなこと書いてなかったじゃないか。

 

たしかに、店内メンテナンスなどでお休みすることがあるから確認を。とは書いてあった。しかし、確認はホームページで出来るようにしておいてくれないと。

 

何も書いてなかったから、フツーに営業しているのかと思っていた…。

 

 

ハイ、そんなこんなで、せっかく京橋まできたのに、私たちふたりはドブロに行くことが出来なかった。旅行の思い出に浸りつつクロアチア料理を食べよう、という我々の夢は、もろくも崩れ去ったのであった。

 

なんか私、こんなんばっか。

 

教訓。皆さまも、外で食事をしようという時は、事前にお店に電話するなりして確認しましょう!

 

 

けっきょくその後、ふたりで銀座をぶらぶらした挙げ句、スペインバルに。まぁそれなりに美味かったからヨシとする。

 

とはいえ、マグロのステーキとかトリュフとか、食べたかったなぁ…。

 

ドブロよ、また行くからその時は覚悟しておいてくれッ!