高北謙一郎の「物語の種」

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津原泰水氏

小説家の津原泰水氏が幻冬舎より出版された他作家の著書に難癖をつけたとして、津原氏の出版予定だった文庫本を幻冬舎が出版中止。

 

そんなイザコザの後、今度は幻冬舎の社長が津原氏の著書の売上数をSNSで公表してしまった、とのこと。

 

 

何だかんだとトラブル続きの両者だが、個人的に津原氏の作品が大好きな私としては、そんなハナシで話題になってほしくないし、そもそも津原氏はもっともっと世間から評価されていい小説家だと思っているので、とりあえずささやかながら彼の作品をズラリと並べておく。ということで宣伝とさせてもらう。

 

 

ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA)
 
蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

 
11 eleven (河出文庫)

11 eleven (河出文庫)

 
琉璃玉の耳輪 (河出文庫)

琉璃玉の耳輪 (河出文庫)

 
綺譚集 (創元推理文庫)

綺譚集 (創元推理文庫)

 
ピカルディの薔薇 (ちくま文庫)

ピカルディの薔薇 (ちくま文庫)

 
少年トレチア (集英社文庫)

少年トレチア (集英社文庫)

 
アクアポリスQ

アクアポリスQ

 
悪い男

悪い男

 

 

 

イチバン上に載せた「ヒッキーヒッキーシェイク」が、くだんの出版中止に追い込まれた作品だが、ハヤカワよりの出版が決まった、とのこと。ハヤカワの心意気、スバラシイ。

 

 

それはともかくとして、クセの強い作風が多い。でも、独特の世界観を構築する術に長けた小説家…そんな印象。以前、よく図書室で借りていた。

 

文体がね、うつくしい。

 

幻想系の作品は、言葉を通じてその世界観を表現することこそが作者の力量だと思っているが、その点、津原氏はピカイチ。

 

ちょっとレトロな雰囲気で語られる近未来小説みたいな作品が好きだ。

 

 

売れるから、売れたから、良い小説…なんて思わない。くだらない作品だって、売れるときは売れる。ぜんぜん売れなくたって傑作は存在する。でも、もっと本当に良い小説が売れる環境が整うことを願う。津原氏、本当に良い小説を書くかたなので。