高北謙一郎の「物語の種」

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花ことば

突然だが、花ことばについてのお話。

 

たまたま先日お受けしたライターのお仕事で、花ことばについて調べる必要があった。

 

 

花ことば―起原と歴史を探る

花ことば―起原と歴史を探る

 

 

花ことばは、もともとは17世紀のトルコが起源、とのこと。恋人に対し、文字や言葉ではなく花に想いを託す、そんな風習があったそうな。冷静に考えると、コレけっこうスゴい。

で、それが後にヨーロッパに広まり、やがて日本にも伝わった。

 

 

皆さんも、自分の好きな花の花ことばを調べたことがあるのではないだろうか?

 

ちなみに私の好きな花は桜だが、桜の花ことばは「純潔」、「優美な女性」などがある。

 

うん、納得できる。

 

とはいえ、ひとことに桜といっても色々な種類がある。

 

さらに調べてみた。

 

想いを贈る 花言葉

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ソメイヨシノは「高貴」、「清純」

 

八重桜は「理知」、「しとやか」

 

枝垂れ桜は「優美」、「ごまかし」

 

…ん?

 

「ごまかし」?

 

 

そう、花ことばを色々と調べていくと、必ずといっていいほど出てくるのが、こういった、他とはテイストの違う、どちらかといえばマイナス側の言葉。

 

これっていったい何なのだろう?

 

 

ちなみに枝垂れ桜は、

 

滝が流れるように花が咲く姿から「優美」

 

しかし同時に、枝を垂らして本性を見せないようなその佇まいが「ごまかし」、と…。

 

 

花のことば辞典 四季を愉しむ (講談社学術文庫)

花のことば辞典 四季を愉しむ (講談社学術文庫)

 

 

 

そう、けっきょくのところ、見る人間によって感じ方はそれぞれってこと。

 

花言葉によく見られる、そういった正反対の言葉も、ひとによっては「あぁなるほど」となるらしい。

 

そんなこんなで、けっこうアバウトというか、もはや意味なんてあってないようなもんじゃん、なんていうのが花ことばだ。

 

まぁ、それが面白いところでもあり、魅力でもあるんだけどね。

 

 

人間だってそう。ウラもオモテもない人間なんて、ぺらっぺらでツマラナイ。うつくしい花にもちょっとしたトゲがある。それがまた、ひとを惹きつけるんじゃないのかな。と、そんなことを思った今日の調べモノでした。

 

オシマイ。

 

 

ヴィクトリアンの花詩集―花言葉に寄せて

ヴィクトリアンの花詩集―花言葉に寄せて