スターツおおたかの森ホール
実はおとといの日曜日の午後、千葉県にある流山おおたかの森にて、奥さまがピアノを弾いていた。
「スターツおおたかの森ホール」という、つい最近になって出来たばかりのホールだ。
500人ほどが収容できるらしいが、とてもシンプルでセンスのいいホールだった。
今回はコンサートとしてではなく発表会に参加する、というカタチではあったが、やっぱり奥さま、スゴイのねホント。ベートーヴェンの「熱情」、めっちゃ弾いてた。
それにしてもこのホール、とても音がいい。あまり反響せず、楽器の音そのものがスッーと広がってくる感じ。私はわりと後方の座席にいたのだが、素直に音が伝わってきて、聴いていて疲れることがなかった。
私にとってクラシックというジャンルは、奥さまと一緒になってから聴くようになった音楽だ。それまではまるで馴染みがなかった。今ではもうだいぶ楽しめるようになったが、それでも心のどこかで、「誰もがやっている曲を再現する」ことの意味を、うまく理解することができずにいた。
しかしこの半月ほど、私は「誰もが撮影をしているさくら」を撮り続けてきた。
当初は「撮られ尽くしたモノ」としてあまりホンキで向き合うことのなかった被写体だったが、イザ撮り始めて思ったことがある。
どんなに同じ被写体だったとしても、やはり「自分が撮るならこう」と思う絵が頭の中にある。そしてそれを撮影することで新たな発見がある。そしてまた、新たな表現で撮影してみたいという欲求が生まれる。
どうだろう?
とても似ていると思わないだろうか?
思いがけないことではあったが、さくらを撮影したことで、奥さまがクラシックという音楽を弾き続けていることの意味みたいなものを、なんとなくではあるが理解することができた。
それだけでも、今年のさくら撮影企画は収穫のある取り組みだったのではないだろうか。
ところで、久しぶりにおおたかの森に下りたが、街もずいぶんとキレイになっていた。
私が個人的にキンチョーしてしまうようなお洒落なカフェもあった。
つくばエクスプレスが開通し、「流山おおたかの森」として新しい街が出来て数年、当初の勢いは衰えそろそろヤバイかね、なんて思っていたのだが、ここにきてまた勢いを取り戻しているようだ。
いつも都心への乗り継ぎ駅としての利用しかなかったのだが、もう少しこの場所で楽しんでみるのもアリかもしれない。