東京駅の怪人
昨日の夜、東京駅の撮影に出かけてきた。
夜の東京駅の撮影なんて、あまりにも定番すぎて気が引けたものの、ファインダーを覗いてみると、やっぱりきれいな駅である。ついついネット上でもよく見かけるような写真を連発する私。いやはやコレ、別に私じゃなくても良いんじゃないのかね? なんて思いつつも、やっぱり撮ってしまうわけだ。
個人的には、東京駅という建物の持つ雰囲気が好きだ。なにやら「オペラ座の怪人」めいた、「得体の知れない誰か」が棲んでいそうな気配がする。東京駅の怪人。これだけ色々な人間たちに写真を撮られているのだから、その中の何処かに、そんな謎の誰かが写り込んでいるのではないか、と期待したりもする。
あるいは「海の上のピアニスト」的な展開で、駅の構内で生まれ育った誰か、とかいないかなぁ、と、ちょっと期待してもいる。
そんな「誰か」の視点で駅構内を撮影してみよう。とか思ったけど、徘徊してみるとあまりにアヤシイ感じになりすぎて、私自身が怪人ならぬ変人みたいになってしまいそうなので断念した。
まぁ、そもそも駅構内は外観に比べるとあまりロマンがない。ステーションホテルとかその2階のバー「オーク」とか、あれくらい雰囲気があるといいのだが、全部が全部あんあふうになったらそのうち「駅利用料」とか取られそうだから今のままでいい。
そういや、KITEEの4階にある局長室からの撮影は、自分らしい写真が撮れてちょっとうれしい。ガラス越しの夜景撮影は、室内の照明等がガラスにうつり込んでしまうため、それをいかに消すかがポイントになってくる。暗幕を使うのがイチバン手っ取り早いが、それはそれで悪目立ちするし、場所によっては高額な使用料(占有料?)を請求されたりもする。
ならばいっそ、うつり込みを利用して絵ヅクリしてみるのも悪くない。
ま、そんな中でまるで多重露光のような写真が撮れた。
なんだかんだ言ってもやはり魅力的な駅だ。また気が向いたら撮影したい。