高北謙一郎の「物語の種」

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トルタ・カプレーゼ

この前パンを焼くことに失敗したからか、ふとトルタ・カプレーゼのことを思い出した。パンではなく、ケーキではあるが。

 

トルタ・カプレーゼは、イタリア、カプリ島の伝統的なケーキ。チョコレートとアーモンドがメインだが、どちらかといえばこのケーキ、小麦粉をいっさい使わないことで有名だったりする。

 

 

菓子工房ルスルスが教える くわしくて ていねいな お菓子の本

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焼き菓子

焼き菓子

 

 

その起源来歴については諸説さまざまだが、基本的にはチョコレートとアーモンドのタルトの注文を受けた職人が小麦粉を入れ忘れた、という偶然によって作られたそうだ。「人類の歴史上、失敗から生まれた幸運なモノのひとつ」なんて、そりゃ大袈裟すぎるだろってコトバまで用いられている。

 

どうしてこんなことを覚えているのかというと、初めてこのケーキのことを知った時の記事が印象に残っていたからだ。

 

なんでもその記事によると、その諸説ある起源となったタルトを注文したのはマフィアである、と。

アル・カポネの時代。配下のマフィアがカプリ島を訪れていた。彼らが島イチバンのパンケーキ職人にタルトを注文した。で、ビビった職人が小麦粉を入れ忘れた。と、そんな流れ。あとで気がついた職人は殺されると思ったかも知れないが、とうのマフィアはいたく気に入ったらしい。それが来歴となった。

 

と、こんな記事を読んでしまったもんだから、私の中でエラく印象に残ってしまった。

だって、やたらとイメージが浮かぶではないか、その場面。青い海に囲まれた島の、白い漆喰ぬりの家屋。厨房で真っ青になっている職人と、向こうの部屋から聞こえてくる黒服マフィアたちの歓喜の叫び…本当かどうかは知らないが、このエピソードにはどこか夢がある。と思う。

 

それにしても、Amazonで検索してみて分かったのだが、「トルタ・カプレーゼ」ってタイトルの書籍は1冊も出てないのね。レシピとして出すのはムズカシイのかもしれないが、マフィアのエピソードだけで絵本1冊ぐらい出ていてもよさそうなものだが…。

カプリ島??地中海観光の文化史

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ま、それはともかくとして。

 

作り方はさほど難しくなさそうだ。

 

~マフィアの愛したトルタ・カプレーゼ~| レシピ | NHK「グレーテルのかまど」

 

パンはともかくケーキなど焼いたことはないが、近いうち挑戦してみようと思う。