高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

ウユニ塩湖

私の知らないところでいつの間にか認知度のあがったウユニ塩湖だが、

もし死ぬまでに一度は行ってみたい場所、

といえばここ。

 

というひとは多いかもしれないが(おっと)、

私はどっちかっていうと、

死んでから行ってみたい場所。

 

そんなふうに思っている。

 

 

おいおい、なんかスピリチュアル系に走るのか? 

 

なんて思った方、申し訳ない。

 

私にそのチカラはない。

 

 

でもなんとなく、死んだ直後というか、死んではいるがまだ魂はこの世にとどまっている、という状態なら、魂は自由に移動できるのでは。と、勝手に信じている。

 

その後のことはどうなるかなんて知らないし、それは死んでからのお楽しみってことでいいと思っているが、最後の最後ぐらい、ひとはすべての呪縛から解き放たれてもいいのではないかと、そんな気もするのだ。

 

 

それはともかくとして。

 

ウユニ塩湖の存在を初めて知ったのは、NHKの特番か何かだったかな...NHKは8割がたツマラナイが、時々すばらしい番組をつくる。その時もそうだった。

たまたま実家に帰っていたのだが、母親が観ていたのを一緒になって観た。

 

正直、感動した。そのあまりの美しさに。

昼間の景色も良かったが、あの夜の景色。

雨水の張った塩原に、満天の星空が映し出されるサマは、ちょっとこの世のモノとは思えないほどだった。

 

行ってみたい。そう思ったのも確かだ。

 

しかし遠い。そもそもボリビアってどこ? そして高山病、コワい。絶対オナカ壊しそう…。

 

まず間違いなく過酷な旅になることは必至。

「どこでもドア」が発明されないかぎり私には無理かもしれない。まぁ、発明されてもいきなり高地に出たらヤバいのでは…なんて考えは、夢がないのでやめる。

 

それはともかくとして。

 

ひとつ心配なことがあるとすれば、

私の魂は方向音痴じゃないといいな。

ということだろうか。

たびたび言っている気もするが、私は限界を越えた方向音痴だ。

いくら自由でも、目指す場所が分からないと辿り着けない。

どこにも辿り着けなかったりしたら、それこそ行く末はオバケしかない。

成仏できないのは困る。

 

 

となると…

 

やっぱり死ぬまでに一度、ウユニ塩湖を訪ねた方がいいのだろうか。

 

薬糧開発 ウユニ塩 360g

薬糧開発 ウユニ塩 360g

 

 

あ、そうだ、蛇足を承知でひとつ書き足す。

むかし読んだ哲学の入門書みたいな本の中で、ウィトゲンシュタインについて書かれた項目があった。

ウィトゲンシュタインは思い切り大雑把にいってしまえば、言葉のムダを削ぎ落とすことに執着しすぎた変態…もとい哲学者だが、そこでは彼の古い伝記映画らしきもののパンフレットより抜粋された文章が紹介されていた。

すべての無駄を削ぎ落とした世界を摩擦のない氷の平原に例えたモノだったが、そのイメージがウユニ塩湖と重なった。もしかするとそんな非日常的な景色が、私にヘンな妄想を抱かせているのかもしれない。

 

シュレディンガーの哲学する猫 (中公文庫)

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