デイブ・ブルーベック
そろそろクリスマス、なんて雰囲気が街にチラホラ見受けられるようになってきましたね。まったくうっとうしい…もとい、うらやましい…それも違うか。
まぁ、華やかな雰囲気はキライじゃないんで別に良いんですけどね。
とはいえハロウィーンとかクリスマスとか、なんだってみんなで揃いも揃って、とか思ってしまうのもまた本音ってところがありまして…。
なんて言ってる私は、先日あるCDを購入した。
おいおい、誰よりも真っ先にクリスマスムードに浸ってるじゃないか!
なんて思った方もいるかも知れないが、まぁね、この前こちらのブログでも紹介したデイブ・ブルーベックのアルバムを購入した際、セットで買ってしまったのだから仕方がないのだよ。
なんだってまた、今ごろブルーベック?
って思う方もいらっしゃるかもしれないが、そもそもブルーベックって誰?
って方もいるだろう。
かの有名な「テイクファイブ」を作曲した!
というのはちょっと違って、それはポール・デスモンドっておじさんの偉業だが、そんな彼と同じグループでピアノを弾いていたのがブルーベック。ブルーベックはグループのリーダーでもあった。つまり、デスモンドよりエライのである。すごさが伝わっただろうか?
あ、ちなみに「テイクファイブ? そんな曲は知らん」と思った方でも、たぶんワンフレーズ聴けば「ああ、あの曲ね」、と分かってしまうぐらい、jazz系の曲の中では異色中の異色の大ヒット曲だ。
しかし、彼らがその曲を初演したのは1950年代。まだブルーベック自身も30代のころ。
で、私が今回購入したアルバムは、2枚ともすでに彼が70代になってからのもの。1990年代のアルバム。
ええ、完全に全盛期は越えてしまっております。
でもね、音楽はただ才気あふれる演奏なら素晴らしいのか、といえばそんなことはなく、もっと色々な楽しみ方とか、魅力とかがあるもんです。
70代になったブルーベックお爺さんのピアノは、とっても穏やかで、いわゆる枯れた演奏。若干なめらかさに欠けるところはあっても、逆にそれがリラックスした雰囲気を出している。
うん、いいよ、これ。
クリスマスアルバムの方は、とくにね、何かライブ感があって、まるでリビング(ロッジ風の部屋をイメージ)の片隅に置いてあるアップライトのピアノを、その家のお爺さんが楽しそうに弾いてるみたい。まぁ、こんなお爺さんが家にいたらカッコよすぎるけど。
なんだかオマケというか、ついでみたいな感じで買ったアルバムだったけど、アタリだったな。ひそかにオススメしておきます。ひそかにです。そんなに在庫とか、なさそうだし。