高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

イメージと仕上がりの100%の合致

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モデル:神田美和さん photobytakakita

 

先日の丸の内での屋外撮影だったが、あまりにも自分のイメージ通りの仕上がりだったので、つい再度微調整をして掲載してしまった。

 

 

今回の撮影にあたり、私はずいぶんと事前のロケ地探しに奔走していた。

 

当初から花束を撮影で使うことは決めていたのだが、それが映える場所としてイメージしていたのが、「都心」というものだった。

 

緑の美しい庭園やポップでカラフルな施設などではなく、コンクリートの無機質な背景こそが、より鮮やかな色彩を強調できるだろう、と、そんなふうに考えていた。

 

そして、それを最も強力に見せることができるとしたら、ビルの壁面などではなく階段、さらには真上からの俯瞰カット、これを狙っていた。

 

 

丸の内にはいくつもの地下鉄への入り口となる階段がある。それを狙っていた。しかし、私が撮りたい場所にはアクリルのボードがあったりして、うまく撮影できる場所が見つからない。撮影の途中、ふらふらと歩きながらふと、見つけた。

 

「ここで撮ろう」

 

美和さんに言って階段の下に降りてもらう。

真上から俯瞰。しかし、手すりとなる部分の厚みがあり、ファインダーを覗き込んで撮ろうとしてもヘンに角度がついてしまう。

 

そこで登場したのがミラーレスである私の愛機、XT-2のマルチアングルのディスプレイだ。そう、私はファインダーから目を離し、カメラを持った手を思い切り伸ばす。

完全に、俯瞰。私はディスプレイの映像を見ながらシャッターを切る。

このとき装着していたレンズも、富士フイルムのカスタマーセンターでレンタルしていた35mmの単焦点だ。これ、本当に軽くて助かった。あんまり重たかったら伸ばした手がぷるぷるしてしまっただろうから。

 

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モデル:神田美和さん photobytakakita

 

うん、カンペキだ。

 

以前、美和さんは私のイメージする「絵」のままに実在するモデルさんだということを言っていたのだが、背景まで含めて完全にイメージどおりになるのは珍しい。

 

花束の色味までカンペキ。

 

ちょっとうれしい。

 

 

はい、そんなこんなで、たった1ヶ所での撮影でひとつのブログを書き終えてしまった。スバラシイ。

 

 

それでは皆さま、お疲れさまでした。