雨の遊園地
さて、昨日のブログを読んでくださった皆さんは、私が激しい雨に嫌気がさして昨日1日は1歩も外に出なかったと、そう思っているだろう。
しかし、ところがどっこい、昼のうちに撮影に出かけていたのだった。
雨の遊園地。としまえん。
もともと今シーズンはあじさいを撮りに行くつもりだった。
しかし、なかなか遊園地という陽気な場所に赴く気になれなかった。
なんか、遊園地って私にはあまりに馴染みがなさすぎて近寄りがたい雰囲気。
どう考えても、眩しすぎるぜ、遊園地。
だが、昨日は雨。どしゃ降り。するとどうだろう、たちまちそこは、私のような日陰に生きる男の独壇場となる。
うん、雨の遊園地…落ち着く。
としまえんに行ったことはこれまで一度もなかったが、当然ながら雨天OKの乗り物はあまりに少なく、お客さんの姿もまばら。これだよ、これなら私がいても大丈夫。雨の遊園地。我ながら似合いすぎ。
最初に書いたように、本来あじさいの撮影のためにこの場所を訪れた。言い忘れたが、としまえんには「あじさい園」というスペースがあって、東京都内ではわりと有名なあじさいの名所だ。
しかしイザとしまえんを目指す時点で、もうひとつ、別の目的が出来た。
100年以上の歴史を超え、夢とロマンを語り継ぐとしまえんのシンボル。
1907年、ドイツのミュンヘンで名工といわれたヒューゴー・ハッセの手によって造られた歴史的な回転木馬です。
ヨーロッパ各地をめぐった後、アメリカのコニーアイランドにある遊園地へ渡り、1971年「としまえん」にやってきました。
100年以上の歴史を超えて、夢とロマンを語り継ぐ伝説の回転木馬なのです。
2010年、日本機械学会により 『機械遺産』 に認定されました。
ホームページより抜粋
雰囲気、あるよねぇ。
すごく惹かれる。
回転木馬って、妙に物語性のある乗り物だと思わないだろうか? モテない男の妄想みたいで申し訳ないが、白馬に横座りになり、笑顔で手を振ってくれる可憐な女性の姿…見えている男性諸氏、絶対いると思う。その、ちょっとトキメクような、でもちょっと切なくなるような感じ…キライじゃないぜ。
はい、キモチ悪いって言われないうちに妄想ヤメ。話を元に戻す。
もともとちょっとレトロなモノが好きではあるが、雨という天気によって古めかしさが際立った。完全に被写体として最高の素材となったのだ。
これで案外、動き出すと速かったりして、それもまた楽しかった。
そうそう、撮影の途中でスタッフのかたから「どんな写真が撮れてますか?」と声を掛けられた。
どしゃ降りの中、ひたすらシャッターを切りまくる男は不審者にしか見えなかったのかもしれないが、とりあえずお見せすると、
「こんなにキレイに撮っていただけて、働いているスタッフとしても嬉しいです」
とのこと。
いやいや、そんなふうに言っていただけて、私も嬉しいです。
さすがに木馬に乗っての撮影はしなかったが、充分に楽しめました。カルーセルエルドラドよ、ありがとう!