高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

節約

 

最近、やたらお金がない。

 

という現実にぶち当たり節約生活を余儀なくされているのだが、まぁ考えてみればここ数年、収入に対してお金を使いすぎているのは確かなわけで、たまにはそんな節制も楽しいじゃねぇか、なんて強がっているわけである。

 

うん、ないときはないのだよ、お金なんて。

 

 

子どものころから、我が家はずいぶんと倹約家庭だった。ここ数年は両親もだいぶ安定した暮らしをしているようだが、かつてはマジ、ヤバかった。私は夜逃げ経験者である。とだけ言っておく。

 

 

さよならバードランド―あるジャズ・ミュージシャンの回想 (新潮文庫)

さよならバードランド―あるジャズ・ミュージシャンの回想 (新潮文庫)

 
さよならバードランド(紙ジャケット仕様)

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  • アーティスト: カーメン・レギオ,ジョー・コーン,デヴィッド・ジョーンズ,ビル・クロウ,ビル・クロウ・カルテット,B.Bird,B.Crow,C.Leggio,G.Mulligan,H.Woode,J.Klenner,J.Kosma,O.Pettiford,R.Boom,R.Rodgers,T.McRae
  • 出版社/メーカー: ヴィーナスレコード
  • 発売日: 2010/10/20
  • メディア: CD
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さよならバードランド」という本がある。

ジャズベーシストのビル・クロウが同名の音楽アルバムを発表した際、同時期に回想記も出版した。なんとも贅沢に、翻訳は村上春樹氏。

 

当然といえば当然なのだが、ジャズミュージシャンで貯金のある人間なんてほんのひと握りだ。ひとツマミといってもいいかもしれない。

 

そんなビル・クロウの若き日の回想記。

 

やっぱりお金がない。

 

 

しかし、この回想記の中で印象に残っているエピソードがある。彼が駆け出しのベーシストとしてニューヨークで活動を始めるとき、先輩であるミュージシャンたちから教わったことがあるという。それは、「貧乏であることの楽しみかた」だった。

 

 

なんだか当時、とても良いハナシだと思ったのを覚えている。金儲けや客ウケするコツの伝授ではなく、「貧乏であることの楽しみかた」…うん、なんてステキなの、と…。

 

 

…って、この本を読んだのはもう10年以上前のことだ。今さらそれを思い出すなんて、ホント今、お金ないのねワタシ。

 

 

これから世間は10連休という、未曾有のお金ムダ遣い期間が始まろうとしている。

我が家の貯金箱であるカエル将軍にお伺いを立てつつ、私はそんな日本の片隅で断食でも始めようかと思っているのだった。


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追伸・カエル将軍とプチ。という名の我が家のアイドルたち。