手相のお話
手相占いに行ってみたいと思い続けて、はや何年になるだろうか?
別に何か特別なことを占ってもらいたいわけではない。ただ、漠然とした未来の予測が聞きたい。
とはいえ、漠然とした未来ってなんだ?
とか考えてしまうと、もはや漠然としすぎていてよく分からない。自分はいったい何を知りたいのか…?
そんなこんなでいつまで経ってもいけないのが占いだ。
たとえばこの先の未来を知るということは、タイムマシーンに乗るようなモノだろうか? それを知ったことで、未来の自分に影響を及ぼすモノだろうか? 少なくとも、それが望まない未来と知らされたなら、なんとかそれを回避しようとするのでは?
しかしそうやって抗うことは、未来を変えてしまうということだ。
それって、本当に大丈夫なんだろうか?
もしかして占い師とは、時間と運命のタブーに触れる存在なのか? 彼らは禁断のワザを身につけているのか?
…大袈裟になってきた。
ただ、やはり自分の未来を占ってもらうとなると、それが素直に受け入れられるモノかどうか、それは気になる。
そういやタイムマシーンで思い出したが、「アバウト・タイム」という映画があった。
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とても好きな映画だ。
マシーンを使うこともなく、たんにその家系にはタイムトラベルの力を持つ人間がときどき現れる、というアバウトな設定。
それでも、主人公の男性はその能力で未来をより良いものに変えていった。
…もしもこの先の未来で本当にタイムマシーンが発明されたとき、この映画が発禁扱いにならないことを願う。
いつものことだが、手相の話からずいぶん遠くへ来たものだ。もとの場所に戻る。
手相占い。
実をいえば、私の手相は少し珍しい。
左右ほぼ対称なのだが、右の手のひらにはそのまま「て」と読める線が入っている。
おかげで子どものころ、最初に覚えた平仮名は「て」だった。
私が生まれたとき、私の手相を見た医者は両親に告げたらしい。
「この子はヤバいかも」と…。
なんでも信長やヒトラーと同じそうな。
ホントかどうかは誰もしらない。誰ひとり、真に受けて調べたりはしてないからだ。
もっとも、もしも本当だったとしても安心してほしい。私が世界を征服したとしても、今より多少、平和になるだけだ。すぎ花粉のない世界とか…週休5日の世界とか…車検は10年に1度にする、とか…
うん、平和だな。