高北謙一郎の「物語の種」

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さいたま芸術劇場

せっかく数年前からさいたま市に住んでいながら、引っ越してから1度も行ってないのが、さいたま芸術劇場だ。

 

故、蜷川幸雄さんが演出を務める舞台を数多く公演した劇場として知られる。

 

 

彩の国さいたま芸術劇場

 

私が観たのはカズオ・イシグロ氏の原作、「わたしを離さないで」の舞台だった。

 

 

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

 

 

蜷川氏の演出、多部未華子さんの主演だった。多部さんは以前、他の舞台、「サロメ」を観てから天才だと思っている。しかもイシグロ氏の原作はむかし読んだ時の衝撃が強く記憶されていた。

舞台はとんでもなく素晴らしかった。私は1度では足りず2度、足を運んだ。2度目はバックステージ・ツアーのついたチケットまで購入したというぐらい、かなり魅了された。

 

ちなみにバックステージは舞台終了後に見学したが、ウラ側の構造がどうこうより、さっきまでやっていた舞台の熱みたいなものが感じられたことがとても印象に残っている。

 

 

あれから何年になるのか…。

 

 

思えばさいたま市には多くのホールがある。スーパーアリーナやソニックシティ、ほとんど活用できてない。今年はもう少し、近場で舞台やコンサートを楽しみたいモノである。

 

 

ところで、舞台はむかし、自作の物語の朗読劇を演出したことがある。宝塚出身の女性に朗読と歌をお願いし、サポートにミュージシャンを3人。ピアノを弾く自動人形と女性ヴォーカリストの物語だった。

 

150人ほどでイッパイの小さなホールだったが、それこそ椅子の配置にいたるまですべて考えた。集客もほぼ満席。目立ったミスもなかった。それなりにサマになったが、まだまだやりたいことはタクサンあった。

 

あれからずいぶんと経つ。いまや自分で朗読をするようになってはいるが、あれほど長い時間(1時間)を朗読と歌をひとりで演じきった女性のように、まったく失敗せずに出来る自信はない。そもそも歌はあまり上手くない。

また挑戦するとしたら、どなたにお願いしようか…。

 

考えてみると、私はやりたいことだらけだ。

ちょっとずつでいいからカタチにしていきたいと思う。