コットンクラブ
昨日、奥さまが観ていたドラマで流れていた音楽に、ちょっと記憶が蘇った。
東京丸の内、コットンクラブ。
たまたまその会場で歌っていたヴォーカリストがカバーしていたのだ。
もうずいぶんと以前のことになるが、私は男友だちとふたり、コットンクラブにそのヴォーカリストのライヴを聴きに行った。
ちょうど先日こちらでも話題にしていた中国のヴォーカリスト、ベイ・シューさんだ。
当時、このアルバムが大好きだった私は、コットンクラブに彼女が来ると知り友だちを誘ったわけだが、なにしろもうコットンクラブといえばオトナのラヴジュアリー空間。おとこ2人で訪れるにはいささか場違い。
しかしまぁ、そのころはまだ奥さまともつき合っていたわけでもないし、ご覧の通りベイ・シューさんも相当な美形、あんまりデレデレしているところを女性に見られるのもどんなもんかね? と、あまり気にすることもなく男友だちを誘ったわけである。
会場入りして数分、その考えがあまかったことは痛感するのだが・・・
今でもけっこう憶えているもので、私たちが予約していたのは舞台袖近くのbox席。
カジュアルなテーブルの並ぶステージ正面ではなく、豪勢な革張りソファに並んで座るような、親密な空間。「いやぁ、これ、ちょっと距離ちかすぎますねぇ」なんてことを言いながらふたりでお酒を呑みつつ、やはりどこか場違いであることを意識しながらライヴが始まるのを待っていた。
食事とお酒を楽しんだ後、ベイ・シューさんが登場。まだ売り出したばかりの彼女の緊張感が伝わってくるようなライブだったのが印象的だったが、その中で彼女が中国語で歌ったのが、昨夜のドラマで流れていた曲だ。
はい、ミーシャさんの『エヴリシング』。
異国の言葉で聴くこの曲はとても印象的で、しかもミーシャさんの堂々たる歌いっぷりとは違い、緊張もしていて心細げで、なんとも可憐なベイ・シューさんの歌は、「上手い・下手」で判断できるものではなく引き込まれた。
で、「あぁ、やっぱりここには好きなひとと来たいですねぇ」と、友だちともども意見を一致させつつ、またお酒を呑む、と・・・
最近、コットンクラブは大御所ばかりがステージを占拠してしまい、オトナの空間というよりはオジサマオバサマの溜り場みたいなお店になってしまった感がある。できれば演奏陣はもう少しフレッシュな顔ぶれに戻してもらいたいものだ。
あ、ちなみにベイ・シューさんのエヴリシングが入っているのはベスト盤。iTunesの写真とは違うのでご注意を。
それでは皆さま、お疲れさまでした。