高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

ポスティング体験

ときどき、まったく関係のないお仕事を入れてみたくなる。

カメラマンとして営業にもなるし、撮影中のネタ作りにも役立つ。

もちろんお小遣い稼ぎにもなる。

スタジオをオープンする前にはパチンコ屋の清掃バイトをやってみた。

普段とはまったく違う世界だけに、新鮮だった。

 

とはいえ普通にお仕事をしていると、なかなか決められた時間帯での拘束はキビシイ。パチンコ屋のアルバイトにしても早朝とはいえ午前10時までは拘束されてしまった。それで店を開けられないのでは意味がない。

 

そんなわけで私ができるアルバイトは深夜帯か、スキマ時間型、ということになる。

 

で、ポスティングのアルバイト登録をしてみた。

 

で、今日が初日だった。

 

昨夜のうちに届けられた膨大なチラシ(500部)をまとめる作業からスタート。

 

これが面倒くさい。戸建て用に配布するチラシと集合住宅用とで種類が違う。

 

どちらにも配布するチラシもある。

 

つまり、全員に配るチラシをメインにしつつ、戸建て用と集合住宅用を分けなければならない。これが後々になってジワジワと効いてくるのだ。

 

何はともあれ、1時間程度で作業終了。バッグに詰め込み、このまえ引っ張り出してきたチャリンコに乗ってイザ!

 

チラシも500部ともなるとかなり重たい。

まずは集合住宅の集合ポストで量をさばいてしまいたい。

 

私の担当区域は大きなマンションが2棟とその他アパートが5つほどある。

最初はマンションに向かう。駐輪場にチャリを停めて建物内に。

慣れるまでは何やら後ろめたさを感じるが、慣れてしまえばどうということはない。

 

バッグから集合住宅用に分類したチラシを引っ張り出す。投函。

しかしね、これたくさんありすぎるとどこまで放り込んだのかちょくちょく分からなくなる。「あれ? ここ入れたっけ?」なんてことはしょっちゅうだ。ここはもう少し落ち着いて配る必要を感じた。

 

ひととおりマンションを配り終わったのち、自転車はそのままに徒歩で住宅街を回る。ここからが面倒くさかった。戸建てと集合住宅が入り混じっているので、その都度チラシを確認しなければならないのだ。

 

まとめて配りたいから戸建てを配っている時は戸建て用のチラシを束にして持ち歩いている。その中で、ぽつんとアパートがあったりすると、戸建て用をバッグにしまい、集合住宅用を引っ張り出さなければならない。これがね、かなり面倒くさい。

 

加えてどこに投函したかを忘れないように支給された地図にチェックを入れていくのだが、チラシを持った状態ではままならず、かといってチェックだけのために仕舞うのも面倒くさい。そのうえ、本日はまことに風が強かった。油断しているとすぐに吹っ飛ばされる。なるほど、厄介だ。

 

ポストはそれぞれの家によってツクリが違っていたりして、中には片手で投函するには難しいものもあった。これもタイヘンだった。片手にチラシの束、片手には投函するためのチラシ・・・そう、すでに両手はふさがっているのだ。投函するためのチラシを持った手でなんとかポストの蓋を開けようとするのだが、妙にカタい。とはいえ蓋を開けてからチラシの束から、とかやろうとすると片手が空いた途端に蓋は閉まる。

キッーって感じ。

 

そんなこんなで3時間半を費やしてようやく完了。

 

めちゃくちゃ疲れた。このあと撮影とか、ちょっとイヤかも・・・

 

 

しかしまぁ、今日は初日だったわけでひととおりやってみてコツは掴めた。

 

たぶんね、慣れれば2時間半弱でできるはず。

 

平日は撮影のお仕事が少ないことも多い。今日みたいにまとめて配るのではなく、スキマ時間で分けて配ればそこまでくたびれることもないだろう。

 

 

さて、今日1日の体験記だけでこれだけの文量で書き込むことができた。これこそが、体験することの強みである。今後、撮影時の話のネタに使わせていただこう。

 

ついでにいうと、むかし私が執筆して出版直前にお蔵入りした作品があるのだが、その主人公の仕事は瓦斯灯の点灯夫だった。ひとつひとつの瓦斯灯に火を灯していく作業と一軒一軒の家にチラシを投函していく作業はどこか似たところがあって、なんだか楽しかった。たぶん職場の人間関係とかカンケーなく、黙々とひとりでできる仕事は自分に合っているのだと思う。

 

しばらくこのアルバイト、生活の中に組み込んでみようと思う。

 

それでは皆さま、お疲れ様でした!