高北謙一郎の「物語の種」

読み物としてお楽しみいただけるブログを目指して日々更新中。

同期のカメラマン

 

副業するならカメラマン

副業するならカメラマン

 

 

こんな本がある。今年、スタジオを始めてみようかと思った時、ちらりと目を通した。

 

まぁ、基本的にはたいして役には立たない。ここに書かれていることと同じことをやったのでは意味かないし、そもそも著者自身も、「成功するなら誰もやっていないことをやるべき」と、まぁ当たり前だよね、ということしか書いていない。参考になったことといえは、小物類を安く仕入れることのできるサイトが紹介してあったことぐらいだが、ヘタをすると著者がウラで絡んでいて、宣伝料ぐらいせしめている可能性も、ないではない。

 

 

まぁ、それはともかくとして。

 

 

私が松戸でスタジオをオープンさせたのとほぼ同時期、地元のさいたま市で写真館をオープンした若いカメラマンの青年がいた。

 

同じ場所でオープンさせないで良かった! とか思いつつ、Facebookの地元グループでの投稿で知ったこともあり、「お互い頑張ろう」みたいなメッセージのやり取りもした。

 

そんなわけで、なんとなく彼の動向というのも気になっていたのだが、その彼が最初に打ち出したセールが、「1日4組限定500円にて撮影します!」というもの。

 

これ、まさに本に載っていたサービスだった。

 

「あ、彼もあの本、読んでるのかなぁ」ぐらいに思いはしたものの、まぁオープン最初のセールとしてはそれくらい思いきったことをやるのもアリなのかもね、ぐらいにしか考えなかった。

 

が、これで終わりではなかったのだ。

 

 

先日、Facebookグループに彼から投稿が。

「助けてください。今月の売上、あと○○円足りません。目標に達しなければ私はこの仕事を辞めなければなりません。あと○組です。皆様、どうか私に撮影させてください」と、そんな感じのコメントだった。

 

 

そう、これもまた、本に書いてあった。

 

「え、これバレちまうんじゃないの? あの本に限らず、その手の泣き落としっぽい営業、最近よく目にするよ」なんて思っていたら案の定、Facebookグループのコメント欄が、なにやら炎上。

 

炎上といってもその規模が地味だったのも、それはそれで哀しい。

 

なんだろう、アタマ出しでも書いたが、著者は「誰もやっていないことをやるべき」と言っているのであって、著者がやったことを真似してみな、とは言っていない。

 

根本的に間違っているようにしか思えない。

 

なんだか少し残念だ。彼はこれでもうカメラマンを辞めてしまうのだろうか? それともまた違う場所で似たようなことを始めるのか。いずれにしても、今度は自分で考えてお仕事をやってみて欲しい。

 

最後に彼にひと言。

 

 

大丈夫、私だって苦しい!!