文楽
実は先日の金曜日、東銀座で「ジゼル」を観劇したあと、半蔵門の国立劇場に移動して文楽を観てきた。
そう、ダブルヘッダー。
しかも、バレエから文楽、という極端なふりはば。
正直、文楽もまた、馴染みのない分野だった。というか、コレ馴染みっていえるヒト、あんまりいないとは思うけど。
そもそも文楽って何?
まぁ、カンタンにいっちまえば日本の伝統芸能のひとつであり、歌舞伎に近いノリの人形劇。みたいなヤツ。
スゲーいい加減な感じで申し訳ない。私もそんなに詳しくないのだ。
で、そんなわけだから行ってきた。
「社会人のための文楽鑑賞教室」。
一般的な文楽の鑑賞にプラスして、ちょっとした解説がつくヤツ。
基本的な流れとしては、
まず、ごく短めの作品を鑑賞する。
で、次に文楽関係者による解説が入る。
ハナシ手さんのこと、三味線のこと、人形のこと。それから次に観る劇のあらすじや見所の説明。
で、最後にその日のメインとなる劇の鑑賞。
そんな流れ。
文楽では、1体の人形を操るのに3人の使い手がたずさわる。ひとりが人形の頭(カシラ)と右手。ひとりが人形の左手。ひとりが人形の足を操る。
特徴的なのは人形の男女に、ツクリのちがいがあること。男性の人形には足があり、あやつる人間も普通にその足を動かす。
しかし女性の人形には足がない。女性の人形は下品に足を開くことがないから、との理由らしい。とはいえ、
では、足担当の人間はどうするのか?
自分の手を使う。
人形の着物の下でこぶしやヒジを使って、それで人形のヒザを表現する。
なかなかむずかしそうだ。
当然のことながら、人形もジッとしている訳ではない。3人もの人間が1体の人形をあやつるのだから、息があってないとかなり奇妙な動きになってしまう。
熟練のワザである。
なんでもひとつのパートを一人前に務められるまでに10年はかかる、とのこと。
いやはや、どんなモノでも極めるってタイヘン。
なんてことを実演を交えた解説で教えていただく。
楽しい。
ヘンに文楽の歴史とかを語られるより、はるかにためになるし、次に観る劇の見方も変わってくる。ベンキョーになりました。
で、いよいよ本番。
サテ、私は文楽を楽しめたのか?
寝た…。
いやいや、申し訳ない。先に観た「ジゼル」の方で完全にチカラ尽きてしまった。
内容的にはシンプルだったし、出足の場面とか面白かった。だけど、いつの間にか寝た。
今回の教訓。
ダブルヘッダーは止めよう!
そして、前日の睡眠はキチンと摂ろう!
次回はリベンジする。
少なくとも、リベンジしようと思えるぐらい、面白みのあるモノである。ということは判明した。
これから年末年始。
日本の伝統芸能に触れてみよう。なんてお考えになられる方も増えるかもしれない。
ワタシの失敗談がどなたかのお役に立つことを祈る!