高北謙一郎の「物語の種」

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シルク・ドゥ・ソレイユ

新型コロナ:シルク・ドゥ・ソレイユ経営破綻 会社更生手続きへ: 日本経済新聞

 

シルク・ドゥ・ソレイユが破産申請をしたらしい。

 

彼らのパフォーマンスを初めて観たのは、もう10年近く前のことだろうか。

 

 


TDR シルク・ドゥ・ソレイユ「ZED(ゼッド)」

 

 

日本オリジナル演目として作られた『ZED』だ。

 

たまたま友人がチケットを持っていて、「観に行かない?」と誘ってくれた。

 

当時、私はまったくこのサーカス団体を知らなかった。当然この演目についての予備知識もない。それでもその友人のエンターテインメント系の興味の幅とセンスの良さを信頼していたので「じゃあ、せっかくなので」とおつき合いした。

 

オープニングのシーンで、一気に鷲掴みにされた。

 

巨大な布に覆われた舞台。天井からひとりの男が落下してくる。男は舞台に激突するのかと思いきや、布の下には深い穴があいていて、そのまま巨大な布もろとも穴の底に消える・・・布が消え去ると同時に、それまで隠されていた舞台が現れる・・・

 

この、布の巨大さがね、ちょっともう想像を絶するというか、見たことのないスケールだった。観たことのあるかたなら分かると思うが、全身に鳥肌が立つぐらい感動した。

 


ZED by Cirque du Soleil Full Show

 

 

 

それから数年、ゼッドの舞台は解体されてしまったが、今度は品川プリンスホテルに特設会場が設けられた。『エンパイア』

 

 

ダークシルクと位置付けられた、これまでとは規模の小さな舞台。

 

しかし、近い。

 

そしてサーカスの持つちょっといかわがしい雰囲気みたいなものが、こちらの方が強い。もしかするとこちらの方が自分は好きかもしれない。友人と1度、奥さまと1度、わざわざ2回も観たぐらいなのだから、お気に入りだったのだ。

 

最後のカーテンコールの場面しかYouTubeで見つけられなかったのだが、ご覧いただければ雰囲気は伝わると思う。

 

 


ルノア ダーク シルク カーテンコール

 

 

ピエロ役というか、進行役の男性が妙にカッコよくて好きだった。

 

 

 

 

その後も『シルク・ドゥ・ソレイユ』の公演がアナウンスされるたびに、「また行きたいねぇ」などと奥さまと話題にはしていたのだが、なかなか行けずにいた。

 

そして今回の破産申請だ。

 

今後どうなるのかはまだ分からないが、願わくばまた、見るものを圧倒する素晴らしいパフォーマンスに出会えることを期待したい。